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銀閣寺、東求堂、同仁斎、そして四畳半。④


二つの作品を並べてみる。

tatamix2.jpg

「京間と団地間ってこんなにサイズが違うんですね」
と畳のサイズの違いを言いたいわけではない。

右側の極端なまでに<昭和の四畳半の借家>の詳細を表現した作品が醸し出す「貧しい」「狭い」。四畳半一間に対する日本人の一般的な共通認識はあまり良いイメージではない。

それは、言うまでも無く戦後、日本人が物質的な豊かさを追い求めたことに原因がある。
その最たる目標が「広くて大きい持ち家に住むこと」=「豊か」
それに対する≪相対的な≫共通認識として「四畳半(借家)」=「貧しい」「狭い」。

しかし現在、その経済状況、高齢化社会と少子化、年金問題など様々な要素が「豊かになる」方法を変えさせようとしている。つまり、「物の時代」は終わらざるを得ない、これからは「心の時代」だと。

その昔、足利義政はこの部屋で自らの工夫によって趣味三昧の日々を暮らして楽しんだ。
考え方次第では四畳半でも心に国宝級の豊かさを得ることが出来る。
その想像力があなたにはあるか?とこのTATAMIの連作は問う。

この発想力と企画力、日本画家としての技術力。それとこんなバカバカしい作品を実際に作ってしまった実行力。その意味においてこの連作は傑作であり、高村総二郎氏から観る者に向けたメッセージでもある。

眞弓

銀閣寺、東求堂、同仁斎、そして四畳半。③

畳シリーズからもう1点。

高村邸借家
『借家 高村邸 居間』 高村総二郎
2009年 麻紙に岩絵の具、胡粉、墨、顔料、膠、アクリル樹脂 246.5x261cm

【246.5x261cm】 団地間サイズ実寸。

大学生がどこかの雑誌で見たような部屋をスマホで撮って<オシャレでしょ?「いいね」押して?>と下心丸出しでアップするのとは表現者として『業の深さ』が違う。
どれぐらい違うかと言うと「マリアナ海溝」と「近所の水たまり」ぐらい違う。

高村総二郎氏は自分の部屋(借家)をあくまで日本画としてどこまでも正確に、どこまでも実寸で表現する。

画面の左下には<模様替え>という概念を拒否したゴミ箱とテレビ台の後がある。
畳全面にはストイックな生活を示す畳の色ムラとスレがある。
そして、左上には「水屋を置いてたら畳が沈んできたんで自分で板を貼ったんですよ」という悲しみの後がある。

その日本画家としての卓越した技術を(無駄に)使った正確な描写から人生が見える。

決して値段が安くは無い岩絵の具と胡粉を使ってバカでかい平面を再度カリカリと埋める。
前作と合わせて合計9畳。
それもまた人生。

続く。

眞弓

銀閣寺、東求堂、同仁斎、そして四畳半。②

畳をモチーフにする日本画家がいる。
それが高村総二郎氏である。

国宝
『国宝 東求堂 同仁斎』 高村総二郎
2009年 麻紙に岩絵の具、胡粉、墨、顔料、膠、アクリル樹脂 285×285cm

【285×285cm】京間サイズ実寸。

四畳半サイズの麻紙を、岩絵の具を使って隅からカリカリと埋めていく。
オッサンが1人でコレを描いている姿を想像すると涙を誘う。

≪アートとは非生産的な物を金と時間と手間をかけて作ることである≫

そう定義すると、この作品こそど真ん中、三浦友和に「ストライク!」と言ってもらえる価値がある。

最高にバカバカしいと思う(褒め言葉)

続く。

眞弓



銀閣寺、東求堂、同仁斎、そして四畳半。①

世界遺産、慈照寺。
銀閣寺の正式名称である。
足利義政が文明14年(1482年)に建造した東山文化の象徴。
そして、その敷地内に遺構として東求堂が存在する。

持仏堂、東求堂。
義政は浄土信仰の象徴として東求堂を建造し持仏堂とした。国宝指定。
そして、禅宗様式の庭を周りにめぐらせたその建物の中にある義政の書斎、
それが同任斎である。

書斎、同仁斎。
義政は武事よりも文事を好み、同仁斎で芸術三昧の日々を過ごしたと言われている。
床の間こそないが付書院、違い棚が備わり、畳が敷き詰められた日本最古の書院造。
そして、その畳は四畳半である。

TATAMI、四畳半。
大辞泉では『和室で畳四枚半敷きの部屋』とある。
「わかっとるわ!」という言葉で表され、それ以上でも以下でもない。

大手出版社小学館の辞書では、たった12文字の無機質な言葉で表された四畳半。
されど四畳半、実際にはそれ以上の意味が含まれている。

続く。

眞弓

yojohan.jpg
モンドリアンが畳に影響されたかどうかは今となっては誰にもわからない。

バナナの涙

先日、このような記事がアップされました。

【 バナナ使わないで 伝説のバンドがウォーホル氏財団提訴 】
1960年代後半~70年代に活躍した伝説のロックグループ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(VU)が12日までに、デビューアルバムのジャケットに使われたバナナの図柄を商業利用で使うことの差し止めなどを求めて、図柄をデザインした故アンディ・ウォーホル氏の関連財団を提訴した。「一度も商標登録されていないバナナはVUの象徴で、使用を認める権利もグループにある」と主張している。「訴えはニューヨークの連邦裁判所に起こされた。訴状によると、ウォーホル氏の作品などを管理している財団がアップル社のiPhoneやiPadのケースにバナナの図柄の使用を認める予定だと知り、提訴したという。
http://www.asahi.com/international/update/0113/TKY201201130148.html

VU1st_IMG_1277.jpg

上記の画像は私の所有する≪Velvet Underground & Nico≫のCDとレコードです。
高校生の時に最初の1枚を買った後、デジタルリマスター版、アナログ版、紙ジャケ版、デラックスエディション版、ボックス版、レンタル落ち版と新しく出る度に同じアルバムを買い続けました。別に握手券が入っているわけではなく、ランダムに生写真が入っているわけでもありません。

音は悪い、歌はヘタ、演奏もヘタ、どころかドラムは素人、しかもシンバルは叩かない、ドローン、曲は適度に退屈などなど悪い所を指摘すればキリが無い・・・が何故か何度も何度も聞いてしまう魔法のバナナアルバム。

このバナナを有名にしたのは間違いなくヴェルヴェット・アンダーグラウンドです。
しかし、作ったのはアンディ・ウォーホル。

一つの絵が有名になるとどんどんマネーを生みます。
バナナの叩き売り、さて結末は。

眞弓

the-velvet-underground-M2.jpg
オリジナルはバナナの上側に<←peel slowly and see>と書いてありバナナの皮が剥けます。
剥くとこう↑です。画像はThe Andy Warhol Foundation for the Visual Arts対策をしております。

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